橋本だんじり物語 橋本だんじり物語】[彫りもの物語][日本神話]−[野見宿禰と当麻蹴速]

野見宿禰と当麻蹴速(のみのすくね と たいまのけはや)

日本書紀に記された相撲の始まりと言われる物語です。
野見宿禰(のみのすくね)は、出雲国の天穂日命の14世の子孫と伝えられる人物で、後に天皇の命で出雲から大和に出てきました。
当麻蹴速(たいまのけはや)は大和国の当麻(現在の葛城市當麻)の勇士で、強力を誇って生死を問わない勝負をする相撲の相手を探していました。
それを聞いた垂仁天皇が出雲の勇士である野見宿禰を大和国へ呼び寄せたのでした。

天皇の御前試合で相撲をとった二人ですが、互いに蹴り合った末に野見宿禰が当麻蹴速の腰を踏み折って勝ち、蹴速は踏み折られて死んだといいます。
昔の相撲は殴る蹴る何でもアリといった、ずいぶん激しい戦いだったんですね。

相撲に勝った宿禰は天皇から大和国の当麻の地を拝領して、土師臣(はじのおみ)の姓を与えられ天皇に仕えました。
皇后の葬儀の際に、殉死の風習に変えて埴輪を埋めることを創案して、その後代々の土師臣一族は天皇家の葬儀を司りました。
播磨国風土記には、宿禰は「播磨国の立野(たつの)」(現在の兵庫県竜野市)で病のため亡くなり埋葬されたと記されています。

負けた蹴速の地元には邸跡や塚が残されており、宿禰と蹴速は相撲の神として奈良県桜井市の穴師坐兵主神社の摂社である相撲神社に祀られています。

古佐田 小屋根懸魚
右に野見宿禰、左は当麻蹴速
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